どこが?
だって、あそこで幸せそうにスープを飲んでる女の人は、綺麗でフワフワしてて。
とっても存在感がある。
真っ白な肌。
やわらかそうな髪。
小さくてかわいい鼻、さくらんぼ色した唇。
ほんのりピンクに色付いた頬。
ナチュラルなメイクの大きな瞳。
――可愛い人。
全然違うじゃない。
あたしなんかと、全然違う。
「見た目だけじゃなくて、その表情が似てるの。 だから要も強く言えないみたいでね? 見ててハラハラする。 だから、未央ちゃんと言う存在をちゃんと彼女にわからせないと。 おせっかいかとも思ったんだけど、あたし昔の要見てるみたいで心配で……」
そう言った美咲さんは、薄暗いお店の中を見渡した。
「あ、行かなきゃ……。 決まったら呼んでね」
他のお客さんが呼んでるのに気づいた美咲さんは、甘い香りだけを残してカーテンの向こう側へ行ってしまった。
……。
あたしは、持っていたメニューをただ眺めていた。
「……とにかくなんか食べよう!」
「……うん」
さらに重たくなってしまった空気を壊すように、早苗があえて明るくあたしに言った。
その笑顔を見て、あたしはうなずいた。
何にしよう……。
ジッとメニューに書かれている文字を眺めていると、不意に感じる視線。
その視線にあたしは顔を上げた。
「……」
げげッ!!!



