続♥苺キャンディ

ケンゾーさんって人はつかめない。

イジワルに笑ってふざけた事言ってみたり、かと思うと急に真顔になってみたり。


今だってそうだ。
それが本気だってわかんないもん。


楽しそうに笑ってるケンゾーさんから視線を落とすと、あたしは気になっていた事を口にした。



「あの、今日はどこに行ってたんですか?」


「……んーー」




あたしの言葉を聞いて、少し考えるようにそう言ったケンゾーさん。
暫くして、体を起こしたケンゾーさんはソファに背中を預けるとポテッと首をもたげて薄暗い天井を見上げた。



「……俺の親父は、アメリカの会社で働いてるって知ってるよね?」

「……はい」



ケンゾーさんは、テーブルの上に置いてあったタバコに手を伸ばすと、それを膝の上でトンと弾いた。


その指先を見つめる瞳は、どこか遠くを見てるようで。
あたしは何も言えず、黙って彼の言葉を聞いた。



「でもね、親父は……あの人は、俺の血の繋がった親じゃないんだ」

「……」



ケンゾーさんは、少しだけ口元に笑みを零して言った。
膝を叩くタバコが、少しだけそのリズムを早くする。

まるで、彼の心の中を表してるみたい。


そして、ケンゾーさんは過去を振り返るように独り言のようにポツリと呟いた。