「あははは。 要はほんとにおもしろいね~」
「ケンゾーさん! あの、からかうのとかやめてください」
トンッと握りしめてた両手で、テーブルを叩く。
「あっははは。 や~ごめんごめん。 ついね」
なんて全然悪びれた様子もなく謝るケンゾーさんはそう言って小首を傾げて見せた。
「もお」って唇を尖らせたあたしの耳に、聞きなれない声が届いた。
「要ーーーっ」
え……?
透き通るような、透明な声。
たくさんいるお客さんの声をかきわけて、それはクリアにあたしの耳に飛び込んできた。
まるで吸い寄せられるように、あたしは声のした方へ視線を送る。
その人は、1番奥の席に座っていて。
短くてフワフワした茶色の髪を揺らしながら、細くて華奢な腕を振っていた。
さっきのパフェの人……。
頬をほんのりとピンク色に染めて、見つめるその先には。
「要、今日は何時に終わるの?」
ドクン!
そう、要だった……。



