そんなあたしなんかお構いなしで、要は頬にキスの雨を降らす。
チュッてキスの音と、要の前髪がくすぐったい。
参るなー……。
「……未央」
掠れた声が、耳の奥を刺激する。
ドキン ドキン
あたしの胸元に顔を埋める要の頭をギュッと抱きしめた。
好き。
その感情だけがあたしの体を支配する。
こんなにも、あたしの胸を焦がすこの気持ち。
恋ってすごい。
知らない自分が、相手を想うことで顔を出す。
それが今までの自分から『ありえない』事だとしても、それが恋の魔法。
独占欲
嫉妬
幸福感
それから好きな人を『欲しい』と想う気持ち。
あたしは、要に出会ってから“初めて”の事ばかりだよ。
ねえ、要は?
要もそうだといいなー……。
――幸せで。
――…心地よくて。
「…スー…」
「……未央?」
「んー……」
だけど、すごく眠たくて。
あたしはそのまま深い眠りへと落ちた。
「…ず―……――な」
意識が落ちる瞬間、要がなにか言ったような気がした。
とっても、素敵なことだった気がする。



