「おやすみなさいッ!」と言ってあたしは急いで階段を駆け上がった。
「……ッ、はああ」
自分の部屋の前にきて、ようやくゆっくりと息を吸う。
ほんとに、あの人はどうゆうつもりなの?
ジーナさんと言う彼女がいるのにッ。
誰にでもあーゆう事しちゃう人なんだろうか……。
そっと前髪に触れてみる。
まだリアルにその時の感触が残ってて、頬が勝手に火照ってしまった。
…………。
「未央?」
「ひゃあッ!」
突然声をかけられて、思わず飛び上がってしまう。
顔を上げると、顔をしかめた要があたしを見下ろしていた。
わー!
要ッ! いつからそこに?
「び、びっくりするじゃん。 急に声かけるから……」
「さっきから呼んでたのに気づかなかったの、お前だろ」
「へ?」
そ、そうなの?
あたし、そんなにボーっとしてたんだ。
キスしたこと……
要にバレちゃったらどうしよう。
ドクンドクン
もう、顔面蒼白。
「どうかした?」
まるであたしを伺うように覗き込んだ要と視線が絡まる。
「う、ううん! なんでもないよ? あ、要……今からお風呂?」
「…………そうだけど」
ジトーっと目を細めて見せた要。
尋問されてるみたいで、目眩がした。



