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「はあ……」
今朝の事を思い出して思わず小さな溜息が零れた。
太陽が沈む瞬間って……。
まだ少し時間ありそうだけど……まさかそれまで待つ、とか?
ちょっと勘弁してほしい。
俺はオレンジに染まった空を見上げた。
風に乗って流れる細長い雲の列が、なんだか焦っているように感じる。
緑に囲まれたパークの入り口に人影を見つけると。
それがすぐに未央のものだとわかった。
「あッ!要ー、こっちこっち~」
ピョンピョン飛び跳ねて、俺の名前を呼ぶ姿に、思わず頬が緩む。
ぷ……子供みたい。
「間に合ってよかったぁ、1人で太陽が沈むの見るのかと思った」
安心したようにホッと胸を撫で下ろす未央。



