シュンと肩を落とす未央。
いつも元気にはねまくってる髪も、なぜかしょんぼりしてる。
なんつーか。
わかりやすい……。
『……俺、今日店に寄ってくるから5時以降になるけど。それでもいいの?』
一応、面倒くさそうに首元に手を置きながらそう言うと、未央の表情は花が咲いたように一気に明るくなった。
『ほんとッ? 全ッ然大丈夫! じゃ……じゃあ公園の東の入り口で待ち合わせね』
『んー』
ほんと、わかりやすい奴……。
つか、そんな嬉しそうな顔するから、こっちが照れるっつの。
思わずこっちまで笑いそうになりながら、俺はそれを誤魔化すようにもうほとんど空になったグラスに手を伸ばした。
そんな俺たちのやり取りを見て、リンダがクスクス笑うのが聞こえた。



