「ただいまあ、おばさん」
「暑かったでしょ。 さ、早く入って」
おばさんはそう言って、あたしの肩にキュッと腕を回した。
「あらやだあ、未央ちゃん。 ちょっと見ない間に大人びて。綺麗になったわねっ」
おばさんはそう言って、あたしの顔を覗き込んだ。
「えッ、そ、そうですか? 嬉しい」
真っ赤になったあたしに、おばさんは悪戯な笑みを浮かべて見せた。
そして、今度はジロリと要を見やる。
「それに比べて要。 ……あんたは、一層……」
その視線に気づいた要も、負けじとジトッと目を細めた。
「……なに?」
「…………。 あのね、未央ちゃん、ケーキ頂いたの。 アイスのケーキなんだって。食べるでしょ?」
「アイスのケーキ? わー、美味しそうっ」
おばさんは要の質問に答えずに、あたしの肩を抱いたままリビングに向かった。
わーい!
アイスケーキなんて初めてっ。
おばさんに促されながらウキウキと足取りも軽いあたし。
…………って。
ちょっと、待って?
あの、えーっと?
キッチンのテーブルの前で突っ立ったまま、眉間にシワを寄せたあたしなんかお構いなしで、おばさんは冷蔵庫を開けて中から真っ白な箱を取り出した。
それを眺めてから、要に視線を送る。
要はソファに腰を落とすとその背もたれに体を預けて、テレビのリモコンに手を伸ばしたところ。
一層?
……一層の続きは、なに?
物凄く気になるんですけどーー!



