――ボス!



「おわッ」




視線を逸らした俺の顔に、大きな羽毛の枕が飛んできた。



「……っ、なにすんだよ」

「要のバカアアア!」



うわーんって泣きながら再びバシバシと枕を俺めがけて投げつける子供。

……いや、未央。



「ちょ、おい、やめろって……」



美咲がいいとかジーナがいいとか。
ほんとに早とちりもいいとこ。

なんかコイツ俺のこと勘違いしてるよなー。


そんな事を考えながら、未央の攻撃をスルリと交わす俺。
それが逆に気に入らないのか、今度はクッションに手を伸ばす子供。

…………や、未央。



つーか、ジーナとキスって……なんだよ。
あんな怖い女と誰がするかっての。

そんな身に覚えのない事実で俺は疑われて……。




…………あ。








「要のバカバカバカ! タラシっスケベっ 女の敵ーッ!」


「……」




――……オイ。