芽生える思い




「…いっっ…た…」


私は背中を強く強打した。





「…おい、大丈夫かよ…」


栄太がゆっくり手を差し伸べてくれた。



でも、、私はその手を
つかむことができなかった。



「…あ、大丈夫。」

私はゆっくりと立ち上がる。




「そっか…」


腰が地味に痛い。

ズキンズキンッってうずく。



「じゃぁ…、、」

そう言って落とした財布とパンを拾い上げ、私は屋上を後にした。



…はずだった…。


「…きゃっ!」



私の腕はしっかりと栄太に握られていた。




「………。」


グイッ!



私はこの状況を理解するのに必死で、何が起きたのか全くわからなかった…。



そう、、私は栄太の腕の中に居た。




「・・ちょっ…栄太っ!」


「少し…少しだけ…このままで居させて…」




栄太…?、、

声が震えてる…、、



「ねぇ、、ど、どーしたの…?」


「……何でもねぇよ…」



そう言った栄太の声は、
やっぱり微妙に震えていた。