「お前、さっきから当たってんの!」
「…………。」
「おーい!聞いてるかぁ?」
そう言いながら栄太は
私の顔の前で手をひらつかせた。
「っ!?」
当たってるなんて…
全く気付かなかった!!!
だから先生怒ってんだっ!!
やばっ!!!
そう思った瞬間、
私は勢いよく立ち上がった。
その姿が面白かったのか
横では栄太が「ぷぷっ」って笑っている。
「お前、大丈夫か?」
眉間にシワを寄せたままの先生が
聞いてきた。
普段より少し低めのトーンが
私をもっと恐怖心に包み込んだ。
栄太がまだ笑ってる……
でも今は先生が怒っていることに
恐怖心を抱いた私は
栄太のことは…、
本当どーでもよかった。
……はずだったけど…
栄太の肩がいつまでも
小刻みに上下に動くのが
気になって仕方なかった。
「もぉー何!?」
私は小声で栄太に聞いた。
…んだけど…
ツボっている栄太の耳に
私の質問は入っていないみたいだった。
…この野郎…


