ゲホゲホと苦しそうに咳き込んでいる。 「何か飲む?」 「いらねぇ…伝染るといけねぇからリビングに戻ってろ…」 いつもよりも何倍も小さな声でそう言うと体勢を変え目を閉じた。 「また見に来るからね…」 それだけ伝えてリビングに戻った。 初めて入ったアイツの部屋は必要な物しか敢えて置いていないのか殺風景に感じた。 ゆっくりドアを閉めて部屋の前で立ち止まっていると、さっきよりも激しく咳き込む声が聞こえた。