『いいよ、もう。 あとで話すわ』 呆れたように眉を下げ哲は言う。 そして自分の席に戻って行ってしまった。 なんなんだよ、まったく。 俺、なんもしてねぇーじゃん。 凛子のこと、泣かせた? 凛子のこと、悲しませた? もうわかんねぇーよ… 自分で自分の髪の毛をクシャクシャにする。 乱れる髪の毛に乱れる心。 最近、哲に惑わされ過ぎなのかな、俺って。 なんて思いながら早くHRが終わることを願っていた。