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俺はそのころ、小学1年だった。

そして凛子はまだ保育園に通っていた。



『おーい!哲~!!』

廊下の向こうに見えた哲の姿。


俺は周りの目を気にすることなく哲に大きく手を振った。

哲…小早川 哲哉(コバヤカワ テツヤ)

凛子の兄貴だ。


哲は俺と仲が良かった。


入学式で初めて喋り、席は前後。

家は歩いて30秒で相手の家に着くほどの近さ。


毎日のように遊んでいた。