まあそんなこんなで凛子と付き合うことになった。



『あー…もう、言うぜ?

凛子、不安がってる。


恭ちゃんはあたしのこと、好きじゃないのかな、って。


俺、凛子のキモチ分かるぜ?


自分が求められないってことは相手は自分を想ってないかもしれない。

って、そう思うのって普通だろ?


ヘタしたらお前、フラれんぞ。

手遅れになる前になんとかしろよな』



机に伏せていると頭の上から声が降ってくる。

んなベラベラ喋んなよ。




『分かってるって!

もうなんも言うな…』


自分でも分かってる。

凛子を不安にさせてることくらい。


でも、焦れば焦るほどなんだか遠くなっていく気がしてしまうんだ。



俺は髪の毛をくしゃくしゃにすると、堅く拳を握り、机を殴った。