□□□□□
「恭ちゃーん!!」
歩道橋を歩いていると俺を呼ぶ声。
振り返るとそこには制服姿の凛子がいて。
周りには凛子の友達らしきやつ3人。
『あ、おう』
なんだか照れくさくって返事が素っ気なくなる。
「だれーぇ?ってかチョーイケメンじゃん!!」
周りの子たちが騒ぎ出す。
イケメン?
あんま言われねぇんだけど。
まあいつも隣にいる哲がカッコイイから俺、引き立て役、みたいな。
「お兄ちゃんの友達の恭ちゃん。
カッコイイでしょー?」
凛子は俺の腕に抱きつく。
いやいやいや…
そんなこと、思春期の俺にやっちゃダメだよな?
ってか、カッコイイとか凛子に言われるとマジ照れしちゃうってーの。
「いいなぁー凛子。
お兄ちゃんはカッコイイし、友達もカッコイイし、イケメンだらけじゃん!!」
あの…中学生ってこんなに元気なの?
俺、そのテンションにはついていけねぇー…


