桃川中学校吹奏楽部

「えへへ、うちがんばったよ、ほめて」


「はいはい、ゆりあちゃんよくがんばりました。」

綾瀬くんは棒読みで


私の頭をそっとなでる


「あ、今はじめて名前で呼んだ!」


「あっやっべ・・」


綾瀬くんはまたちょっと照れた。


 
「よくできました、晴輝くん♪」


そうして私は背の高くなった君に


背伸びして頭をたたいた


イチャつくのがちょっと止まらなかった


こうしてちゃんと話したのは結構久しぶりだった。


私はずっと朝も午後も夜遅くまで練習だったし


学年末テストもありお互い勉強しないといけないし


メールや電話も数が減っていた


お互い忙しかったために


こんなにちゃんと話したのはずいぶん久しぶりのような気がする


「・・優里亜?」


「何?」


もうすぐ咲きそうにふくらんだ芽の桜の木の下で


 
私と綾瀬くんは


初めて口付けを交わした