桃川中学校吹奏楽部

「あーっ、あとちょっとぉーっ!!」

キーホルダーは残念ながらアームに触れただけであっけなく動かなかった。

 
「もうお前やめたら?」

俺がそういうと

「いーやだっ」

「馬鹿だろお前」

「綾瀬くんより頭いいもーんっ」

 
「そういう問題でもねぇだろ・・」

どんなことでも諦めない根性持ってる。

 
「帰りの電車賃なくなってもしんねーぞ?」

「もう綾瀬くんうるさっ・・あっ!」

 
石澤はその場にしゃがみこんで

 
ドアに手を入れた。

「とーれたっ!しかも2コ!」

 
「おっ!すげぇじゃんっ!」

「じゃあ、こっちは綾瀬くん。おそろねっ」

そういって石澤は笑う。

 
涼は石澤のこういう何気ない笑顔とかにやられたのか

なんだか涼の気持ちが悟れた気がした。

 
「・・プリ、撮る?」

あいつはプリクラコーナーをながめてそういった。

 
すこし緊張したおももちだった。

 
「・・いいぜ。」

プリクラなんて前信二や幸也たちと無理矢理とらされた以来だ。

 
「・・なら行こうか」

 
「ああ。」

 
プリクラの中に入ると

 
あいつは慣れた手つきで操作をしていく。