「何がかわいらしい女の子だ!!
口調は男っぽいし、髪だって男みてぇに短けぇし、あれはどう見ても男だぞ、お・と・こ!!」
ノエルは茜菜を男とはっきりと言い切る。
茜菜は肩につくかつかないぐらいの髪の長さだった。
「でも、ノエルに馬鹿王子って言う子、初めて見ましたよ。」
レイはあの茜菜の言葉を思い出し、声を押し殺し笑う。
「笑うんじゃねぇ!!
くそぉ…あのバカ女」
ノエルが頭を荒く掻きまわすのを見て、レイはふっと笑った。
「でも、僕はどこにでもいる女性より茜菜みたいな度胸がある変わった女性の方がタイプですね。」
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