「あっ、あたしがぁ!?」
あたしは自分を指さし、大声をあげる。
ファイは間近で聞いたものだから、両耳を手でふさいだ。
「そうっすよ!
俺は大空の妖精、ファイ。
500年間、この宝玉の中で眠りから解放するのをずーっと待ってたんす。
これからはご主人に仕える者として、努めさせていただくっす!」
ファイは耳から手を離し、ニカッと笑うと、あたしの肩にちょこんと座った。
最初は驚いていたあたしだったけどファイの人懐っこい笑顔を見たら、自然と顔の筋肉が緩んだ。
「おう!よろしくな!!」
ファイの元気の良さに、あたしも元気よく応えた。
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