「茜菜、ありがとう。フィリアを助けてくれて…」
シーラは頬に涙の跡を残した顔であたしにお礼を言った。
「…どういたしまして」
あたしは久しぶりに再会したシーラに笑顔を向けると、シーラも優しく微笑んでくれた。
よかった、本当によかった。
つくづく、この二人に双子の絆がすごい事を思い知らされた気がする。
ちょっとこの二人が羨ましいな…
窓から朝日が差し込み、二人を祝福するように二人を照らし出す。
「ねぇ、これからは私たち一緒にいれるよね、シーラ」
そう言うフィリアの顔はきっと輝いているんだろう。
明るい未来を夢見て、希望に満ちていたんだろう。
でも、
そんな夢も希望も、次のシーラの言葉で一気に崩れ落ちる…
「ごめん。それは、無理なの…」
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