僕たちは、余りにも無力すぎる。
茜菜の力は神にも近い壮大な力
僕たちの力は、今の茜菜の力の足元にも及ばない。
「……僕は、本当にあなたを護ることができるのでしょうか?」
レイのそんな声も刃物と刃物がぶつかる音で消し去られてしまった。
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あたしは肩で息をしながら、ライオスと睨み合う。
空中で闘っていたあたし達の体のあちこちには生々しい傷が痛々しく映った。
あたしの腕から流れる血が床に赤い水玉を作る。
頭の出血もひどい。
あたしは意識が度々吹っ飛びそうになりながら、ここまで堪えてきたのだ。
そろそろ決着をつかねぇと、あたしだけじゃなく、ライオスも危ない。
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