‡パルソナ‡ 孤高の唄姫



あたしはパルソナを強く握りしめ、目を閉じた。

集中して、気を高める。



大丈夫、あたしは決めたんだ


強くなる、と


あたしは心の中であの時の決意を反芻(はんすう)して目を開けた。





それが戦いの再開の合図。




あたしは一気に宙に浮いてるライオスに詰め寄ると、剣を振り下ろした。


辺りに刃物と刃物が交差したような音が木霊する。


ライオスは自分の爪だけであたしの剣を受け止めていた。


あたしはライオスの力には負け、力任せに押し返された。


一回バク転して、ライオスの位置より少し離れた所で着地したあたし。



だが、着地したのと同時にライオスが目の前まで迫り、爪を横に薙ぎ払う。


「ッ、クッ!!」


あたしは間一髪の所で後ろに引いたけど、前髪がハラリと落ちてしまった。


やっぱり強い…


ライオスはそんなあたしの隙を突き、腹に蹴りを入れた。



「ぐはぁッ!!!」


そのままあたしはレイ達がいる方向とは逆の壁に激突した。



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