‡パルソナ‡ 孤高の唄姫




「……分かった。」



ノエルはあたしの瞳を見つめたまま言葉を紡ぐ。


「お前を、信じてみる。」


その言葉に、あたしは驚きを隠せなかった。


だってノエルがそんなこと言うなんて思わなかったから。


でも、そんなノエルの一言があたしの心の支えになる。


そう思った。



「その代わり、必ず生きて帰ってこい。

お前が死んだらこん中のガキだけじゃなくて、この世界すら救えねぇんだからなッ!!」


ノエルは投げやりにそう言うと、顔を真っ赤にしてあたしに背を向けた。


「…ありがとう。」


あたしがお礼を言っても、背中を向けたままのノエル。



そんなノエルにあたしは思わず笑顔になってしまった。


「本当にあなたは仕方のない人ですね…」


レイは呆れたような笑顔をあたしに向け、肩をすくめた。


そんなレイにあたしは申し訳ない気持ちでいっぱいになる。



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