その時 キィーーン──── 金属と金属がぶつかる、そんな音が聞こえた。 あたしは恐る恐る目を開く。 え… うそ… 目の前には、ノエルの後ろ姿があった。 「ノ…エル…」 「このぉ、バカ女!!」 ノエルはその勢いでライオスの爪を弾き飛ばす。 ライオスの体は宙に弧を描いたけど、すぐに体制を立て直した。 「あんたなんで…!?」 あたしはノエルの背中に向かって尋ねると、ノエルは背中越しで言った。 「あとで、俺の剣の餌食にしなきゃなんねぇからな。 だから、 お前に死なれちゃ困んだよ!!」