「嘘だろ…」


あたしの目の前には大きな谷が広がっていた。


下を覗けば、どこまでも続いてそうな暗い闇が広がっていて、正直めちゃくちゃ足が震える。


それに…


「足場、せまっ!!」



「気のせいやって気・の・せ・い!」


気のせいじゃねぇだろ、絶対!!


足場はあたしの足ぐらいしか幅がないのに…


「まぁ、この谷を沿って歩いたら、つり橋が見えるから。それ渡ってちょっとした所に城があるんや。」


ライオスはそう言って上の方を指さした。


確かに城の尖塔みたいなのが見える。



でも…