‡パルソナ‡ 孤高の唄姫




「ノエル!起きてたんだ!」


いつのまにか起きてたノエルにびっくりしたけど、そのでかい声で余計にびっくりした。


そんなあたしの所にノエルはずかずかと近寄ると、腕を思いっきり引っ張った。


「ちょっ…!何だよ!?」


「うっせぇ…お前はベッドで大人しく寝てろ。また、倒れたら俺が困る」


そう言って、半ば強引にあたしをベッドに横にさせると、ノエルはそそくさと部屋を出て行ってしまった。



どこ行ったんだろう?


そんな事を思いながら、あたしは古びた天井を見上げた。


ノエルも…口調は荒いけど、面倒見はあるよな。



しばらく、ぼーっと天井を見据えていると、ドアが開く音がした。


誰か入ってきた…



あたしは上半身を起こそうとしたけど、形がいびつな白い物体が目の前に現れて、その行動を妨げられた。