‡パルソナ‡ 孤高の唄姫



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      朝



「全然眠れなかった…」


あたしは頭が覚醒してないまま、洗面所の鏡を見に行った。


鏡の中のあたしは目の下にくっきりとくまが出来ていて、相当ひどい顔。



「我ながらヒドすぎる…」



こんな顔、ノエルに見られたらなんて言うか…


昨日は両手首の腫れを冷やす為にけっこう時間を費やした。



腫れはだいぶ治まったけど、まだズキズキと痛む。


この痛みのせいで、眠れなかったのも同然だ。



あたしは重い足取りでベッドに戻ると


「バカ女!そこにいたのか!?」