えっ、ここどこッ!?


あたしは少し焦りながら辺りをキョロキョロ見回す。


そこは本当に何もなく、周りは白すぎて地に着いてるのかさえ分からなくなる。


どうしよう〜;もう遅刻決定じゃん!


あたしはしばらく探検してみて、脱出出来る所があるか探してみたけど、どこにも扉らしきものは見当たらない。


「くっそぉ〜、何なんだよここ!!」


あたしはその場で地団駄を踏むとその場所に座り込み、途方に暮れた。



風も色も時もない


そんな空間に一人だけというのはかなり寂しいものがある。


はぁとため息をつき、力なく肩を落とすと


『茜菜(センナ)』


後ろから聞き覚えのある声が聞こえ、あたしは後ろを振り返った。


「あんた…さっきの…」


あたしから少し離れた所にさっきの女の子が立っていた。



女の子は子供らしい笑みを浮かべ、あたしを見つめている。


ていうか…


「なんで、あたしの名前知ってるんだ?」


あたしは警戒を強めて女の子に尋ねてみる。


『私は茜菜のことなら何でも知ってるよ。過去のこととかもぜーんぶッ!!』




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