「俺な…さつきのこと、お前なら任せられると思ってるんだ。何よりさつきが…初めて俺に男の相談をしてきたのも、お前だから許そうと思った。他のそこらの男なら絶対認めねーし、今までさつきに近づいて来た奴らも全部俺が毛散らかして来たからな。」
「で、でも何で僕なら…許して貰えるんですか?」
すると諏訪キャプテンはまるで父親のような優しい目で、
「なんつーか…勘…かな。お前って見た目はチャラいけど、練習後に一人で破れたボールを見つけては縫ってるのとか、ベンチに入れないメンバーにも細かく気を使い、分け隔てなく接するところとか、練習や試合中に声を掛けて上げるべき空気を読める目線の広さとか…ま、俺はキャプテンだからな。部員達の性格なんかも分析して把握するのも仕事なんだ。」
そんな細かいところまで見ていてくれてたなんて…
僕は胸が熱くなった。憧れのキャプテンが、僕をそんな風に認めてくれていたなんて…本当に嬉しかった。
「僕、さつきさんのこと、絶対大切にしますっ!!そして諏訪さんにもっと男として認めて貰えるよう、頑張ります!!よろしくお願いいたします!!」

