抱けないあの娘〜春〜




1番バッターは三振で倒れ、2番バッターはフォアボールで出塁。ワンアウト1、2塁で3番の坂出の打順だ。


頼む…坂出、打ってくれ!!


二塁から、坂出の真剣な表情が見える。



カキィーーーーーーーーーーン!!



センターの頭上を越えるヒット!!

僕がホームベースへ帰り2点差!

一塁にいたランナーは三塁でストップ。打った坂出もツーベースヒット!!


点差はあと2点!


ここで、諏訪キャプテンの出番だ!

「4番、ショート、諏訪くん!」

一気に京浜学園高校のアルプススタンドの応援がヒートアップする。

「キャプテン、絶対打って下さい!」

僕の声かけに、

「お前に言われなくても、絶対打つ!!高村、さっきのはナイスバッティングだったぜ。さぁ行くぞ、甲子園にな!」

「はいっっ!」

僕は闘気みなぎるキャプテンの背中を見送った。