抱けないあの娘〜春〜




さつきを後ろから抱きしめたまま、僕はポケットから小さな箱をさつきに差し出した。緊張して心臓がバクバクしてる。



「咲哉…これ…」




びっくりして僕を見上げるさつきの瞳の中に、色とりどりの花火が映る。



「開けてみて?」



ふーっと深呼吸してから、さつきはゆっくりと箱を開けた。