「マキちゃんありがとう。あたしは戻るけどマキちゃんはお家に帰るんだよ?」


真美が嬉しそうな笑顔をするから僕は何も言えなくて黙って頷くことが出来なかった。


僕が頷くのを確認した真美は保健室から出ていく。


出ていく直前に優弥を呼ぶ。


「優弥君。マキちゃんが気になるのはわかるけど今は寝かせてあげないと」


「あっ…うん」


優弥は気のない返事をすると真美のあとに着いて保健室を出ていった。



真美達が出て行ったドアを見つめてるとズキンって心臓が痛んだ。


なんだよ。これ…


よくわからないモヤモヤを抱きながら保健室のドアに向かって使っていた枕を思いっきり投げ付けた。


そして掛け布団を頭まで被った。