朝から学校の正門は行列になってた。

行列からはキャーキャーと女の子の黄色い声が飛び交っている。


僕が正門をくぐろうとすると女の子が僕に声をかけてきた。


『キャー。王子、おはようございます』
『いつ見てもマサキ君は凛々しくてカッコイイわ』
『マサキ様。よければこのお弁当食べて下さい』


女の子達がそれぞれの言葉を出すから聞き取りにくい。


僕はとりあえず目の前に捧げられた弁当を手にとるとニッコリ王子スマイルをしながら、


「サンキュー。これ、ありがたくもらっとくよ」


僕の声を聞いた女の子達は一斉にフニャンっとなり僕はそのすきに女の子の間を通り過ぎていった。





これが僕が通う女子高の毎朝の日常だった。