中学最後の夏休み《短》


こんな服装で泊まりに来られれば確かに我慢出来ないよな。

さっきまで殴ってやろうかと思っていたナツの彼氏に少し同情してしまった。


「……拓はそういうことしたことある?」

下を向いていたナツがやっと顔を上げてくれたと思ったら、急にそう質問された。

「そういうことって?」

彼氏に同情していたため頭がうまく働かず、たくさんの疑問符が浮かんだ。

「だから……その……」

だけど真っ赤になった顔を隠すようにうつむくナツを見てやっとその意味がわかった。


「えっ? あっ……そういう意味か?」

ナツにそう聞くと恥ずかしそうにコクンと頷いた。