これは……どう答えたらいいんだ?
正直に言えば“そういうこと”をしたことはある。
でもそれを今のナツに言っていいのかを考えると……背中に嫌な汗が流れていた。
「拓? あるの? ないの?」
ナツはなかなか答えない俺を少し睨み付けながらそう問い詰めてくる。
……これは正直に話さなきゃ、後々面倒臭いことになりそうだな。
「あります。すみません」
別に悪いことをしたわけではないのに、俺はそう謝りながら正直に告白した。
「なんでそういうことしたの?」
なんでって……俺は頭をかきながら、ナツに聞かれて初めてその理由を考えてみた。


