このホテルは、かってはキジ家の館として建てられた。
20世紀の初め頃までは、 サヴォイ王家の女王も、訪れていたという名門ホテルだ…
ホテルのロビーにはド-ムを連ねた天井があり…
やはりフレスコ画が飾られている。
品格のある建物である。
そのなかのレストランの天井は吹き抜けになっていて…
天窓からは、光りがサンサンと降り注ぎ明るい…
小絵達は、このレストランで夕食を食べることにしていた。
二人は向かい合わせに座ると、まずはワインで乾杯した。
料理は、トスカ-ナ料理を注文していた…
子牛のグリルに、海の幸の 郷土料理である。
-結城様、
前菜は、イカのブロッコリ-・ム-ス詰めです。
ス-プは、豚の内蔵です。
それと、子牛のグリルには ハ-ブのぺ-ストを塗り付け、それを焼いています…
そして…
デザートは、チョコム-ス ですわ♪♪♪ -
「いやあ!
参りました… こんな料理は初めてだ!
それに、豚の内蔵のス-プとは、珍しいですね 」
-この地方の郷土料理ですわ!
デザートは他にドルチェもございますから、
どうぞ♪ -
「ドルチェ、ね…
いただいてみましょう♪ 」
-焼き菓子なんです…
粉に、クルミや干しぶどう・ ア-モンド・松の実などを練り込んで焼いたお菓子なんです!
とても粘りが強くて、美味しいお菓子なんですよ-
「ありがとう♪
よくわかりました 」
-何だか…
私も食べたくなりました♪-
「どうぞ、どうぞ …
召し上がれ♪
ひとつといわず、幾つでも食べてください~」
楽しい夕食が続いていく… 小絵は夢中になっていた。


