小絵は、ウ゛ェッキオ橋の 見える

アルノ川沿いに建つ、小さな三階建の家に下宿していた。


その下宿屋には、四人の
下宿人がいるのだが

日本人は、小絵一人だけだ。

家主は七十才のマンマで
名前はカルラという

しわくちゃの顔をしているのだが、とびきり明るくて
典型的なイタリア人だ。

それに、料理好きでー 料理上手な、マンマは


小絵のことを、いつも心配して、気を使ってくれる。
小絵にとってはありがたい 存在なのです。