その圭介が涙する姿を目の当たりにした朝子…
-お父さん〃
何故悲しいの…朝子が待っているのよ。
だから、目を覚してちょうだい。お願い〃-
「朝子ちゃん、心配しないで大丈夫〃
この子は、もうすぐ目覚めるかもしれないよ…
だってね昔から怖い夢や、悲しい夢を見ると必ず目を覚ましていたんだよ…」
-ほんと…だといいのにね。見ていたら私まで、悲しくなっちゃうわ〃-
「朝子ちゃん、圭介が目を覚ましたら渡してやってね…
朝子ちゃんからの方がいいと思うよ。
だって、朝子ちゃんの許可がいるでしょ…
だったら、安心させてやりなさい。お父さんは朝子ちゃんの許可がほしいのよ」
-そういうものなのかなあ…
私は、賛成じゃないけど しかたがないよね〃
だって、どっちも可哀相だからだよ。
お母さんも、お母さんだし…お父さんもお父さんだよ、どっちもどっち………
お母さんが優しくしてあげないから、お父さんが……ああなっちゃったんだし〃
もう取り返せないから…
勝手にどうぞ、って感じよ…世話のやける両親だから…もう大変〃-
「朝子ちゃんも苦労だわねえ……… それで、朝子ちゃんはお母さんといっしょにいたいのね」
-お父さんは、朝子にね…高松に来ないかって、言ってくれたのね
でも、私は東京の大学を受験するのよ…
だから、東京からは離れられないわ〃-
それに、お母さんは一人になっちゃう〃
だからね、もう少しの間…いっしょにいてあげようと思っているのよ-
「朝子ちゃんが一番いい子ね………
大人になったんだねえ。
おばあちゃん、何だか複雑な気持だよ…
でも、いつまでも子供じゃないよね〃
私は少し寂しいけど、いつでも高松に帰っておいで…
おばあちゃん…待ってるからね〃」
朝子の気持を思うと…
可哀相だと思ったのだが、
早苗は以外に大人になった朝子に驚き…
これが、現代っ子というものなのだと…少し理解した。


