ほんとうは、不思議の国じゃあ無いことは、わかっているつもり…
ヨットは、木造船だから海上係留はあたりまえなので、貝やフジツボがくっつくのはしかたがなかった。
次にエンジンを見る……… 小型漁船用の四馬力には、フライホイ-ルがついている。
これなら、スタ-タ-が故障したとしても、人力でエンジンを回すことができる。
つぎは、セ-ルだ…
メインセ-ルは白、ミズンセ-ルは赤だ。当然ながら帆の滑車は木製である。
『さあ…出航だ〃
湾を出るまでは、微速を保ち、湾を出たら…セ-ルを上げる。
まず、ミズインマストのセ-ルを上げる。
つぎは、メインマストのセ-ルを上げるのだ』
圭介は、思い通りに手筈が調ったから、嬉しさが込み上げていた。
まるで、そのヨットは何年も乗り慣れているような気がした。
舵取りも、思い通りになり 何の不手際もなく…ライアテア島の港を後にしていた。


