圭介は、その場所へと歩き出していた。
『何かとてつもない場所のようだ。
でもね、行ってみるしかないよね〃
この目で確かめないことには…納得がいかないよ』
それしかないと思いながらも、やはり心中は穏やかではない。
先程の青い海から岩場に移ったものの、後ろを振り向いて見れば…その海は…
ひとかたまりの円形に見えている。
そして、その中心には巨大な渦巻きがあり、さらなる中心には白い光りの物体があった。
その渦巻きを、取り巻くように小さな星が、無限に散らばっている。
天の川銀河に似てはいるが、違うところは色だ。渦巻きになっているところが暗いのだ。
ちょうど巨大な目のようだ。つまり渦巻き銀河だったということである。
『やはり、僕は又銀河を渡ったのだ。
天の川銀河を渡った覚えはある。しかし、他にも銀河があったとはねえ…
しかし、よく渡ることができたものだ。
たしかに渦巻いている。
だったら、きっと千七百万光年の場所のようだ。
地球からの遠方かなたにある。この銀河の名は…
-黒い瞳-だ。
あまりロマンチックでもない姿なのに、そう名付けられている。
二つの銀河が衝突して生まれたらしいが…
十億年前の衝突だったよな。たしか…
それが今でも、脈々と姿を保ち続いているのだ。
驚きだなあ〃』
天の川銀河はルビー色のオンパレ-ドがエメラルドやサファイアを取り囲むように渦巻いていたが、
黒い瞳と言われるとうり… 暗黒雲の中には、ルビー色もエメラルド色も無い。
ただあるのは、白い物体と赤黒い小さな星と辛うじてブル-サファイア色の微塵にも近い星が無限に散らばっていたのである。


