だから、気持が良いわけがなく、逆で気持が悪い。
しかし、これも我慢しないと、たどり着くことはできないのだ。
とうとう、船の甲板に着地した。エタロンは、甲板の上を優しくギャロップしていた。
-旦那さま、わかっていますよね。
このまま、すぐ降りてしまったら駄目なのを〃-
「わかっているさ〃
例の、お祈りだろ。
三回すれば、良かったんだよな〃
でも、しばらくはこのままでいるさ〃」
-旦那様、冗談はよして下さいよ。
あっしは、このままだと… 潮の満ち引き番人の役目を外されてしまいやす。
それでは、あまりにも神様に面目無いことでやすから、
どうか、あっしに例のお祈りをしてやって下さい。
お願いでやすから〃-
エタロンは必死に盾髪を振りながら言っている。
馬上の圭介は、その毛を優しく撫でながら…
「今度は、この前と違って反対なんだね。
この前は、このまま僕を背に乗せていたいと言っていたのにね。
わかっているよ、エタロン〃
待っておいで、今からお祈りを始めるから、
安心しろよ〃」
そう言ったかとおもうと、圭介は、お祈りを始めた。


