かっての戦場でも、圭介を背に乗せ、名うての軍馬として活躍したエタロンである。
その戦場となった海の上では、船から船へと飛び跳ねながら、移動し戦った。
陸上からも、悪玉にあの手この手の作戦を仕掛けられて、閉口したのだが、
そんな時のエタロンは、わけも無く、空中に駆け上がり、稲妻のごとく去っていた。
だから、圭介にとっては白馬のエタロンは、自分の分身なのだと思っていた。
あの頃の懐かしいことなどが、思い出され圭介の胸は、ときめいていた。
「さあっ、エタロン〃
よろしく頼む。
あの船まで、ひとっ飛びに駆けるんだ〃
いいかい、かってのエタロンは空中を駆けるのが、得意だったんだよ。
あの時のように、
空を思い切り、駆け上がるんだ〃
-わかりやした、旦那様〃 一気に、駆け上がって みせやすから…
旦那は、しっかりと…
私の首ったまに、掴まっていて下さいよ。
いいですかい〃
思い切りっ、空を駆け上がりやすから〃-


