-旦那様、無事に着きました。
でも、ちょっと待って下さいお願い致します。
この私から、降りられる前に…必ずやっていただきたいことがあるのですが-
「どんなことだろう…
この僕が、やれることなら何でもやりますよ〃」
-そんなに、むつかしいことではありません!
必ず、お祈りをして下さい。
十字架をきり、三回祈りの言葉を唱えて下さい。
きっとですよ〃-
「わかった〃
必ずそうするから、心配しないでおくれ」
圭介が、その白馬の言うとうりに、十字架を切り、
三回祈りを捧げたその時〃
ついさっきまで乗っていた白馬は、煙りとなり消え去っていた。
そのことは、やはり圭介にとってはショックなことだった。
気がつけば、浜辺にたった一人で、立ち尽くしていた。
その海辺の波は、静かだったが、ことさら、その波がよそよそしくて悲しかった。


