『そうだろうね。
僕も含めてだが、若く逞しい時もあったんだ〃』
まてよ〃
これでは…まるで人間と会話しているみたいだ。
頭が錯覚しそうになっている。
しかし、相手は馬である。どう考えても魔法の国の、アリスの世界みたいだ。
それに、もうずいぶん…
駆けているように思うのだが…時間の感覚が麻痺している。
ふと…まじで目を向けると、そこには、空と星が…
下を見ると…青い海があった。自分は今、空を駆けているのだ。
そう…圭介は、白馬に乗り駆けながら、空を飛んでいる。
真っ青な空に星が一面に散らばっていて、このままだと又、銀河へ逆戻りしそうだ。
いや、銀河はまだ見えていないから、大丈夫なのだろう。
それに、この下に見えている海には、見覚えがある。
その海の波の中を…
軍馬が、泡を立てて行進している。
かっての戦場だろうか…
圭介も、馬に乗り騎士として戦っていたのだ。
そこを過ぎて、しばらくしたら…
白馬は、驚くほど駆けるのを緩めたかとおもうと、
そのまま降下していた。
まるで、時間を止めているように…ゆっくりと着地した。
圭介には、まったくと言っていいほど、ショックは感じられなかった。


