しばらくしたら、果てしなく続く巡礼路が見えた。
その両脇には、緑豊かな景色が広がっている。
その向こうから、白馬がゆっくりと歩を進めていた。
自分は今、山の尾根に立っているのだ。
すると、この下にある麓の村までは、大変な距離だ。
帰らないといけないという…切羽詰まった気持の圭介は、
その向こうから、歩いて来る白馬に乗りたいと思ってしまった。
そして、
その時突然、その白馬を呼びたいという衝動にかられた。
すると、圭介は突然口笛を吹いた…
なぜだか、しらねども…
口笛が吹けたのだ。
その口笛が聞こえたのだろうか、その白馬は目をくるっとさせて…瞬きをした。
もう一度、口笛を吹くと…
白馬は、耳を左右に動かし前足を高く上げ、駆ける体制になっていた。
そして、後ろ足で思い切り土を蹴り飛ばしたかと思うと…
そのまま、こちらに向かって駆けてくるではないか…
圭介はギョッとした。
危険過ぎるのではと…
このままだと…白馬は圭介をめがけて飛ぶように、
駆けているのだ。
ちょっと、油断すると…
こんな具合だ。
圭介は、少し後悔していた。口笛を吹いたことを…


