-圭介 〃
心配するでない。
息子、いや私には孫だが、 碧(ヒカル)は元気だ。
圭介が見たという息子の姿は、まやかしだ。
あの魔女が手に持っていたのは、海藻なのだ。
圭介は、魔法にかかっていたんだ。その海藻が息子の姿に見えただけなのだ。
君は、あの魔女と話をしただろう。だから、魔法にかかったのだ。
話しかけられても、返事をしてはいけない。
黙って、あの魔女の目を見入るようにして、
一秒とて、目をそらすでない〃 -
「僕は、知らずにいちいち答えていました。
そんなことを知っていたら、一言も言わないでいたのに〃
あの女の思うつぼでしたね。
今から思うと、腹が立ってきましたよ。
悔しいですね〃
じゃあ、お父さん〃
現実の妻の啓子のことは、どう理解したらいいのでしょう」
圭介も必死だった…
なんとか、解決したいからだ。
父親が神様のように思えてきた。だから…すがりつくように言った。


