その竪琴とピアノに合わせて唄う声はだんだん広がっていた。
やがて、鳩の指輪の贈り主の使いをしてくれた、
ム-サイのレイアも姿を現していた。
そのレイアのまわりにはニンフたちが、
そよぐようにして囲んでいる。
小絵の指輪の鳩にそっくりな鳩もまわりを飛んでいる。
-圭介…お帰りなさい♪
よくご無事で………
小絵も、きっと喜んで迎えることでしょう。
息子の碧も、嬉しさで飛び上がるかもしれません。
あなたにヴィ-ナスさまのお言葉をお伝えします。
「あなたたち圭介 と小絵の愛は永遠に続きます。
愛の勝利となりました。
私の生まれ故郷、
キプロス島から幸せを祈っています」
お伝えしましたよ♪-
鳩は結城の耳にささやくと、また目にも止まらぬ早さで、飛び去っていた。
ム-サイのレイアの頭上には、月桂樹の冠が載っているが、
ニンフたちは、レモンの顔である。
結城がイタリアに旅行した時…
泊まったホテルの部屋にやって来たニンフたちと同じだ。
懐かしくて、涙が溢れ冷たいものが、頬を流れた…


