-私をこうも侮辱したうえは、この惨めな私は…
怨みを返してやりたいと思ったのだ。
つまり、復讐の女神と成り果ててしまったのだから…
土地には毒を吐きかけて、 心臓からの滴り落ちる血は、
そのあたりを生まず女にし、そこいらは枯れ果て、
黴を生えさせよう。そうしたら、ついには子種をからしてしまうのだ。
だからこそ、子供を生むなんてもっての他、許せない〃-
「ちょっと待ってよ!
でもそれは、ずっと昔のことだろ〃
なのにどうして、今なのかい。理解できないよ」
-わからないの、ほんとうに無神経な人ね。
私は復讐するために、あなたと結婚したのよ。
もう逃げられないわよ。
あなたは、この子を助けるために死ぬのよ。
いいの、もう小絵を愛することも、息子の碧を抱くことも出来なくなるのよ〃-
「しかたがないじゃないか、君がそんなにも復讐したければ…
そうしたまえ!
存分に気の済むまでやりたまえ」
結城は妻の啓子にそう言った。
『いよいよだな…
しかたがない、闘おう』
結城は心に堅く誓っていた。


