早苗の言うように、二人の離婚は時間の問題かもしれない。
小絵の知らないところでは、山がくずれるように…
少しづつ、ずれていくのかも…
早苗たちには、まだ小絵の存在を知られていないようだ。
だから、小絵に連絡が無かったのだ。
結城の回りが騒がしくなりだしていた…
-おばあちゃん、私もわかっているわ。
お父さんが目を覚ましたとしても、この離婚届は見せないわ!-
「そうしてやってね…
そんなの見たら、
せっかく目が覚めても、又気絶してしまうわ」
-おばあちゃん、お父さんなんだか、とても苦しそうにしているわ-
「ほんとうね。きっと恐い夢でも見ているのでしょうね。
可哀相にね。朝子がここに来てるのも知らないでね」
-何だか、うわ言を言ってるわ。
ヒカル………って誰のことかしら-
結城は夢の中にいる。
その夢の中には、別居している妻の啓子がいるのだ。
その啓子が、小絵の子供の碧を連れて行こうとしていた………


